建替え工事のトラブルにはどんなものがあるのか?建替え工事の流れから順を追って考えよう

未分類

夢のマイホームを購入するということは、一生のうち何度も訪れることではありません。

新しい家が立ち並ぶ建売住宅の販売区画で購入する方もいるでしょうし、古屋付きの土地を購入する方もいらっしゃるかもしれません。中には、両親から一軒家を相続することもあるでしょう。

すでに建っている新築を購入される方にとってはあまり心配ないでしょうが、そうでない場合は、どうしても今ある建物の老朽化が気になるところでしょう。そして、そろそろ解体をして新築に建替えを検討している方もいるのではないでしょうか。

今回は建替え工事におけるトラブルについて見ていきましょう。

工事のトラブルを引き起こす要因

建物を解体して新築を建てる場合、新築工事をする建築会社、または工務店などに全部おまかせしてしまうケースがほとんどのはずです。建築会社や工務店にしてみれば解体工事もしっかりとした工事のひとつです。言い換えるとちゃんと利益の取れる工事なのです。

利益を捻出するために、下請けの解体業者に出す値段を限界まで安く抑えているということも十分にありえます。ものを作る工事ではなく、解体してなくす工事なので、安ければ安いに越したことはないと思っている方はいませんか。

解体業者も安くたたかれると、その中で頑張って利益を出さなければなりません。いろいろなものを削減してしまう可能性もあります。そんなところからの近隣トラブルや工事でのトラブルも後を絶たないのです。

工事を依頼する施主からしてみれば、一括で請け負ってくれる業者の方が、自分でたくさんの業者の対応をしないで済むし、全部をまかせているので安心だと思ってはいませんか。

建替え時のトラブルにならないためにも、全てにおいての丸投げは避けたほうがいいでしょう。後々のトラブルを引きおこしかねません。

そこで、まずは解体工事を含む新築工事の流れを簡単に説明します。

解体工事を含む新築工事の流れ (分離発注)

まず、建築会社の選定を行ってからいよいよ工事ということになりますが、解体工事と新築工事の2本柱で構成されるものゆえに、その他にも細かな段取りがあります。

設計の打ち合わせ

建築施工の会社の選定が終われば、より具体的な話に進んでいきます。まず、新居の設計に関する打ち合わがあり、ここでは細かなすり合わせなどを行います。依頼主側の希望や予算など、しっかりと伝えておくことが重要です。

予算によっては希望の間取りや仕様が不可能な場合もあるので、どこまでできるか、さらにはどこで妥協するかをしっかりと整理しておき、予算の範囲内でできるように設計を考えていくのがポイントです。

ある程度話が進むと、諸経費や付帯工事といったことも含めての予算内の見積を作成してもらい、しっかりと検討します。

住宅ローンの申し込み

見積の内容に納得がいけば、次に住宅ローンの申し込みを行います。自身でのつきあいがある金融機関などがあればそちらで相談されるのもよいですが、建築業者からの紹介や、インターネットなどで検索し、自分に合った金融機関を探すのもよいでしょう。

いずれにせよ、事前相談が必要となります。建替えの施工計画書もしくは見積書が必要となるので、施工会社に申し出て用意しておきましょう。

解体業者選定

解体業者の選定も忘れてはいけません。建替えを行う場合は既存の建物を解体する必要があるので、解体業者を見つけて依頼することも必要です。

建替えの場合は建築施工の会社からの紹介を受けることもあるでしょう。しかし、それはあくまでも建築施工の会社の中間マージンもしっかりと入っているので、避けた方が賢明といえます。

似たようなもので違うのが、建築施工の会社が解体工事も引き受けることです。冒頭でも触れましたが、その場合も建築施工をする会社の利益はしっかりと乗せられています。

解体工事

いよいよ解体工事に入ります。ここからは建替え工事に向けての本題になります。

まずは既存建物の解体工事です、足場設置や養生の措置、近隣住民への挨拶、ライフラインの停止など、解体工事を行うにあたっての必要な項目は多数あります。そうしていくつかの工程を踏まえて解体工事は行われます。

新築工事

無事に解体工事が完了したら、次は新築工事です。

新築工事は施工会社との事前に打ち合わせをした通りの仕様で施工していきます。解体していくものとは違い、こちらはどんどんとできあがっていくものなので、施主の楽しみもひとしおでしょう。

建替え時のトラブル事例

近隣・周辺とのトラブルで代表的なものというと、騒音・振動と粉じんがあげられるでしょう。既存の建物の構造にもよりますが、使用する重機や工法、工具などで大きな差が出てきます。

音と振動によるトラブル

特に解体及び新築工事は、重機や工事用車両を頻繁に使用するため、どうしても多少の騒音や振動は起きてしまいます。

しかし、「既定の騒音基準値と振動の基準値をクリアしつつ作業に当たる」、また環境省が定めた騒音規制による「一般的な住宅(第一種区域)で工事を行う場合の1日あたりの作業時間は10時間以内」「19時から7時までは原則的に作業禁止となっているので解体工事は行わない」などといったルールを厳守することによって、トラブルの回避が期待できるでしょう。

工事車両の通行ルートの徹底

工事車両の出入りによる危険性も見逃せません。

工事用車両の進入ルートについて、近隣の小中学校の登校時間中は原則進入禁止などの徹底をする、下校時においては誘導員による交通誘導で安全な下校をはかるなど、安全確保の徹底が必要です。

道路の汚れ

工事現場内の泥を、工事車両のタイヤで接道のアスファルトに引き延ばして、汚してしまうというトラブルも考えられます。

泥が湿潤状態であれば汚れは舞い上がりませんが、まず非常に見た目は悪いでしょう。しかも乾燥するにつれてどんどん舞い上がってしまい、近隣の洗濯物や建物を汚損する可能性があります。

作業員のマナー

工事期間中の作業員の通勤車両の駐車位置や、休憩中のマナーなどもクレームが来やすい部分です。ジュースの空き缶の処理方法の徹底や、喫煙所の設置などで避けられるようにしたいですね。

休憩時にアイドリング駐車をすることも、トラブルの起きやすい行為です。

周囲の破損

私物・公共物を問わず、工事関係者のミスにより破損させてしまう恐れもよくあることです。

大小に関わらず、施主はこの先何年もそこで生活をしていくのですから、自分に見覚えのないことでのトラブルも避けておきたいところです。

隣地境界線でのトラブル

最近では珍しくなってきましたが、隣地境界線のはっきりしないブロック塀問題といったものがあります。自分の敷地にあるから自分のブロック塀だと思って撤去したのに、なくしてしまってから隣家とトラブルになってしまった、というケースです。

業者としては、そこまでの事情を知らなかったということも多いため、工事開始前に施主がはっきりさせてあげておくべき問題といえます。

まとめ

トラブルの回避策としては、やはり1番には信用のおける工事業者の選定です。

それから、あらかじめ近隣住民に対して資料配布をすること。どこでどういった工事がいつからいつまで、どこの業者によって行われるのかを明記し、挨拶とともに配布することで、近隣住民のストレスや不満を軽減し、トラブル回避にもつながります。規模によっては説明会なども効果的です。工程表に沿った工事を行い、できるだけトラブルにならないよう作業を進めることが大切です。

タイトルとURLをコピーしました